自家製の無添加ワインビネガーの作り方

料理やドレッシングのレシピに「ワインビネガー」と書かれてることがあります。

そんなもんないよ!

…というおうちも少なくないかと思います。わが家にも常備しておりませんでした。あまり使い道を知らないし。

しかし先日アリス・ウォータースという方の番組を見てびっくり。ワインビネガーを自宅で作っていたのです。手作りなんて目からウロコでした。彼女は木樽に入れて熟成させていましたが、木樽なんてなかなか手に入らないし置き場もないので手軽に作れる方法を調べ、実践してみました。
ワインビネガーの作り方、使い道を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

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ワインビネガーの作り方

さっそく作ってみましょう。

自家製ワインビネガー

必要なもの

  • お好きなワイン
  • りんご酢:非殺菌、無濾過、無添加
  • ガラス容器:広口の大きいもの
  • ガラス容器:細口のもの
  • ガーゼなどの薄い布

ワインビネガー成功の秘訣は材料です。

特にりんご酢が大事。非殺菌、無濾過、無添加の有機りんご酢を使います。
普通の酢は保存性のために殺菌や濾過をしてありますが、それだと発酵のための微生物がいなくなっているのです。

↑のBraggのりんご酢がおすすめです。ワインビネガー作りのスターターとして定番の酢です。
国産の有機りんご酢も試しましたがうまくいかなかったので、ちょっとお高いですがBraggを選んだほうが間違いないです。

ワインもせっかく手作りなのだから防腐剤など無添加のものを選びたいです。
赤か白か、甘口か辛口かは自由。でも赤と白は混ぜないほうがいいですね。世間的には白ワインビネガーのほうが多く出回っている印象があります。

ガラス容器は2種類必要です。一つは発酵させるため、もう一つは完成品の保存のため。
発酵には広口の大容量の容器(ワイン1Lなら2.4L以上の容量)を。保存には細口のが理想的。とは言いつつも、絶対じゃないのであるものでいいでしょう。

↑こういった梅酒の保存瓶が発酵に適しています。ガラスとステンレスなので清潔に使えますね。

びんを消毒する

普通ガラスびんは煮沸消毒しますが、今回使うのはどでかい保存びん。鍋で火にかけることができません。

なのでアルコール消毒をします。
まずびんを洗い、乾かします。少量のアルコール(度数60~80)をびんに入れてフタをしめ、全体に行き渡るように回したり逆さにしたり。行き渡ったらアルコールを出して揮発させます。

リンゴ酢とワインを入れる

ワインに対してりんご酢4割くらいの分量で、容器に入れます。目分量で大丈夫です。

十分な空気があることが重要なので、全体の量が容器の半分以下くらいになったほうがいいようです。なので容器は背の高さより横幅を重視したほうがいいようです。

布で蓋をし暗所へ

通気性のいいガーゼのような布で口を覆い、暗所に置きます。だいたい3週間。
室温(15~29℃)でちょうどいい発酵をしてくれるので、パントリーやシンク下収納に置くといいでしょう。

3週間ほどで表面にゼラチン質ができる

しばらく置くと表面にぶよぶよとしたゼラチン質の塊ができます。
これはマザーと呼ばれる、しっかり発酵した証拠。マザーができなかったら失敗なので破棄するしかありません…。マザーはまぜちゃダメですよ!

この時期になると非常に酢のにおいが強いです。ワインビネガーになったんだなとわかります。

マザーはその名の通り、次回以降のワインビネガーづくりのスターターになってくれます。マザーにワインを加えて時間を置けばまた作れますよ。古くなったマザーは沈むので破棄、新しくマザーが浮いてくるそうです。これぞ永久機関。

細口のびんに移し替える

漏斗でワインビネガーを細口びんに移し替えます。
このときマザーはスプーンやおたまなどで抑え、新しいびんに入らないようにしてください。

これで完成です!

細口のびんに入れるのは空気との接触を極力少なくするため。ビネガーになったあとも空気にふれつづけるとさらに発酵が進み酢が二酸化炭素に変わってしまう可能性があります。
保存性をよくするには冷蔵庫に入れて発酵を遅らせたり、低温殺菌(60〜65℃に加熱)するのもアリです。

酢ができる理屈

酢は酢酸菌(アセトバクター)という細菌の発酵によって作り出されます。

アルコールを酢酸に変化させるので、ワイン以外でも同じように酢ができます。ワインならワインビネガー、シャンパンならシャンパンビネガー、シードルならりんご酢、なんとビールからもモルトビネガーという酢が作れるみたい。ちなみにバルサミコ酢はぶどうを煮詰めて濃縮したものを木樽で酢酸発酵させたものです。

アルコール飲料からだけでなく、果物などを発酵させて酢にすることも可能です。
その場合はアルコール発酵→酢酸発酵の過程をたどります。パン用の天然酵母を育てるのと一緒で、果物そのものや皮を発酵させてアルコールを作り出し、そのアルコールを酢酸発酵させるというわけです。やってみたら記事にしますね。

酢酸菌は好気性なので酸素があるところで活発に活動します。そして適した温度は室温くらい…というわけで、広口のびんで密閉しない・常温で置くのはこのためです。紫外線にさらされると変質する恐れがあるので暗所に置きます。

腸活とか発酵とかブームですが、酢も発酵食品なんだなーと実感しますね。

手作りワインビネガーのコストパフォーマンス

今回かかった費用は

  • 赤ワイン:400円/720ml…400円
  • りんご酢:1,800円/1Lくらい…250ml使用で約450円

赤ワインビネガーの金額としては約850円/800ml(マザーや少し残った分を差し引くとこれくらいの収量かと)。
市販の赤ワインビネガーは商品によってまちまちですが、500mlで500円~800円くらいなので同じくらいのコスト。

手作りの醍醐味はマザーや残ったビネガーを利用してどんどん増やせることなので、作り続ければ続けるほどお得になっていきますね。

Braggのりんご酢を使い切れなかったので、赤・白・その他と分けて作るのもよさそうです。

ワインビネガーの使いみち

赤ワインビネガー

料理ではビーフシチュー、ハヤシライスなど煮込み料理。肉を柔らかくする効果があるのでコクを足しつつ柔らかな肉になります。
ドレッシングやソースにも。鮮やかな色が特徴なので彩りがほしいときのポイントに。

海外の料理番組を見ていると、肉料理(炒める、煮る)にさっと振りかけるように使っているのを目にします。気軽に取り入れていいんだ、と感じます。

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自家製ワインビネガーは愛着もひとしお!ぜひ作ってみてください

自分で選んだワインをじっくり熟成させ、お酢になっていく過程を見守るのはなんとも感慨深いものがあります。

今回使ったワインは生協ブランドの安ものですが、こだわりのある方はお好きなワインをビネガーにしてみるのもきっと楽しいはず。微生物がはたらいていることを香りで実感でき、愛着がわきますよ。さながら子育てのようです(笑)

普段ワインビネガーなんて使わないって方でも自家製なら使ってあげたい気持ちになるので、ぜひチャレンジしてみてください。ワインビネガー永久機関をめざしましょう!

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