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上を向いて歩こう、屋根を考えるために。

家づくり中に突然立ちはだかる問題。それは屋根。
屋根をどうするかなんて普段の生活で考えたこともありません。が、これが重要だったりする。

一般的なハウスメーカーではスレート屋根が標準ですが、ぜひ瓦屋根を検討してみてください。
その理由をこの記事で書いていきます。



屋根は重要

人間なら雨の日に傘を差しますね。傘がボロけりゃすぐ壊れるし、体も濡れてしまう。

屋根は、家にとっての傘と同じです。
屋根が傷めば家全体に影響が出てしまいます。外観劣化だけならまだしも、雨漏りした日には湿気が抜けず、家全体の寿命が短くなるかもしれません。

紫外線をモロに浴びて、雨も雪も被って、暑さ寒さに耐える。可哀想なくらい辛い環境!ブラックな職場!

そんな難所を一手に引き受けてくれる屋根材、せっかくの新築住宅なんだからこだわってしかるべき。
後で変えたくなってもリフォーム費用がドドンとかかります。見た目に囚われず、耐久性や断熱性を考えて選びましょう。

屋根材の種類

まず、屋根にはどんな種類があるのかを挙げていきます。トタンなどのほぼ採用されないものは省いてます。

スレート

普通のよく見る屋根。それがスレートです。

ケイミューのコロニアルグラッサなど。カラーベストというセメント系スレートが使われています。(ケイミューのカラーベスト紹介ページ

本来はスレート=粘板岩ですが、ここでは日本で広く普及している人工物のスレート屋根について書きます。
昔は石綿スレートがメインでしたが、アスベスト問題があってからは使われてません。

  • 軽い(1坪70kg前後)
  • 値段は安い
  • 見た目がすっきり
  • 性能をバランス良く備えている
  • 寿命が気になる

ほかと比べて目立つのは軽さと安さ。ハウスメーカーの多くが標準としてスレートを設定しています。

広く流通しているし施工性も良いので安い。
屋根が重いと支える壁を増やす必要がありますが、スレートならその制限がほとんどありません。地震にも強いです。

良いことづくめなスレートですが、微妙なのが耐用年数。
どうしてもコーティング部分の経年劣化があります。新しい商品では30年相当の試験でほぼ色褪せなしと謳ってますが、ちゃっかり10年毎の部分補修を推奨していたりします(笑)。

断熱性・熱伝導率においては瓦よりも若干劣ります。
屋根の土台に貼り付けて施工するので、土台へ熱や湿度が伝わりやすくなっています。
ただし商品によっては熱を通しにくい素材があったり、土台との間に隙間があく施工ができる商品を選ぶことで改善できるでしょう。

上記のような気になる要素はありつつも、多くの屋根に採用されているだけあって高性能な商品の開発が進んでいます。

瓦屋根

マルスギのイーグルマキシムなど。
マルスギの瓦は三州瓦という愛知産の粘土瓦です。同じ瓦でもセメント瓦やコンクリート瓦は劣化しやすいので注意。

  • 重い(1坪115kg前後)
  • 値段は少し高い
  • 見た目は好みによる
  • 耐久性・断熱性に優れている

重いので、間取り設計時に壁を多くする必要が出てきます(耐力壁)。

また、よく災害時に瓦屋根が崩れている映像を目にしますが、あれは昔の瓦屋根。現在は瓦同士がロックされるような仕組みになっていてそう簡単にはズレません(阪神大震災クラスでの耐震試験あり)。

何と言っても丈夫なのが瓦。瓦自体が焼き物なのでほとんど劣化しません
上記リンクのマルスギ公式サイトでは耐震、耐候、耐寒、遮熱、遮音など色々な実験結果を公開しています。耐寒は面白いですね、凍結と融解を繰り返すことによる劣化度合いを測定してます。雪の降る地方住まいの方は有用な情報かと。

瓦と下地の隙間があるので断熱効果を高めています。この空気層のおかげで湿度調整ができ、結露も起きにくく屋根ひいては家の長持ちにつながります。

細かい実験結果を瓦Web/三州瓦の性能で閲覧可能です。
比較対象が石綿スレートなので現代のスレートと単純比較はできないですが、参考にはなります。

メンテナンスについて

地域の気候風土によって多少の違いはありますが、瓦は殆どメンテナンスなしに(もちろん割れなどの補修が必要です)、最低30年は大丈夫です。製品によって、色あせのような劣化は若干見られますが、機能(性能)的には、何の問題もありません。瓦は新築から何年もつの、また補償期間は何年?

とのことです。

ガルバリウム鋼板

新しく出てきたハイスペック金属屋根。

  • とても軽い(厚さによる)
  • 値段が高い
  • 見た目に変化付けられる
  • 情報がまだ少ない

ガルバリウム鋼板は、アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%から成る、アルミ亜鉛合金めっき鋼板です。アルミニウムの特徴である耐食性、加工性、耐熱性、熱反射性と、亜鉛の特徴である犠牲防食機能により、従来の鋼板よりも、さらに耐久性に優れ、あらゆる用途に対応できる画期的な鋼板です。
日鉄住金鋼板株式会社

とにかく軽いので耐震性は抜群。アルミと亜鉛の合金メッキによって錆びにくく、金属にしては長持ちと言われるガルバリウム鋼板。ただ錆びないとは言ってない。もらい錆など条件によって錆びる可能性あります。

金属なので湿気を通さず、施工方法を間違うと気密性が高すぎて湿気のこもる家になってしまう場合も…。お願いする際にはきっちり施工技術を持った業者を選ぶことが重要です。ハウスメーカーやプランによっては取扱いがない場合も。価格も相応に高くなります。

1972年にアメリカで開発された素材で、日本での歴史はまだ浅いです。個人的にはもう少し情報と施工業者の幅が出揃うのを待ってもいいかと思います。

瓦屋根をおすすめする理由

実は管理人宅も瓦屋根にしたのですが。
瓦屋根を選ぶに値するメリットをまとめます。

  • 長寿命でメンテナンスフリーに近い
  • 断熱性がある
  • 何だかんだ立派に見える

何と言っても寿命が長い。瓦自体はほぼ劣化しないので、下地材さえ持っていればメンテナンスフリーです。
ということは、修繕費用・期間の心配が少なくなる。

耐候性・断熱性・安全性も問題ないし。

何より瓦屋根って美しいのですよ。
家を建てる前までは気にもとめなかった屋根。家を建てるとなると街中の屋根が気になって仕方なくなる。するとね、気付くんですよ…瓦屋根の輝きが美しいということに!曲線が太陽光を反射したり、ツヤ消しの南欧風の色鮮やかさだったり。風情のある街並みを作り出しているんです。…まぁデザイン性は好き好きですが。

瓦屋根の金額はちょっと高い、でも価値はある

予算的にはスレート(コロニアルグラッサ)と瓦(イーグルマキシム)の差額は2,30万くらい。高機能なスレートを選ぶなら瓦でもいいんじゃないかと。

そのお金を捻出するのも楽じゃないんですが…どこかしらで節約してでも、増額に目を瞑ってでも、屋根にこだわる価値はあります。

はじめに書いたように、屋根は家を守る大事な傘です。よく吟味してくださいね。